カラフルな天然のうた

主に詩(思)を載せていこうと思います。強気な小心者なのでお手柔らかに……

詩のブログ記事

詩(ムラゴンブログ全体)
  • 第50詩 ガムシロップ

    あなたに誘われて 初めて会社の外に ふたりで出た喫茶店 あなたは 私の気を引こうと アイスコーヒーにシロップを入れてくれたり 優しく振る舞ってくれるのだけれども あなたはそういう風に女馴れしてるの知ってるし カロリーゼロのガムシロップだし 私のこころにも 体内にも あなたの気持ちもカロリーも 全然... 続きをみる

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  • 第49詩 ポトス

    簡単に手入れができるポトスを ふたり 一緒に飾った だけどモノグサな僕は 君に愛を与えることをしなかった 君は僕から離れていった 水さえ与えることも忘れ いつしかポトスも枯れてしまった 枯れたポトスの からからの土を 君への思いを どこに捨てたらいいか 解らないまま 僕は枯れたポトスを 愛おしむよ... 続きをみる

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  • 第48詩 タピオカ

    タピオカミルクティを 美味しそうに啜るきみ 太いストローからタピオカが吸い込まれる 僕の魂も吸い込まれるようで その愛らしいきみの 一部になりたい と 血管を通る赤血球になって きみの体じゅうを巡りたい と

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  • 第47詩 小鳥

    あんなにちいさな鳥だって 空を飛べるのに 僕は

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  • 第46詩 さよならの手前

    春は散るから 夏は溶けるから 美しいんだね 冬も近くなった秋 短い夕暮れのなか ただ そこにいるだけで 君が 美しく見える さよならの手前

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  • 第45詩 歩け

    昔持ち歩いていた あのアーテイストの曲 仕事で疲れて帰る アーケード街 ストリートミュージシャンが弾き語りをしていて 学生時代のあの頃に あっという間に引き戻された 誰彼とも結婚して家庭を築いてる 当時の仲間 私は未だ独り 昔はあんなに未来の選択肢があった 腐ってる今のままじゃいけないなと 夢を信... 続きをみる

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  • 第44詩 赤い糸

    君とボクは 赤い糸で繋がっているのだから 電話線なんかで繋がる必要はないんだよ それがあなたの言い分 他にたくさんの本命の子がいて 私からの連絡が迷惑なのは解っている 都合のいい時だけ呼び出すあなた そっちから早く切っちゃってよ その見えない赤い糸 糸を手繰り寄せちゃうと あなたのは小指だけじゃな... 続きをみる

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  • 第43詩 仔猫

    ちょっと日差しが雲に隠れただけで ベランダに干してきた洗濯物が 雨に濡れてしまわないかと どうしようもなく 不安になる 君宛てのメール 既読がつかず 君に届かず ふたりの間に暗雲が広がってきているんじゃないかと いつも 不安になる 結局 雨は降らず 君からの返信はあるのだけれど 私はいつも 生活に... 続きをみる

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  • 第42詩 エアコン

    ケンカが白熱した時は 空気を冷やし 愛が凍えそうな時は 部屋を暖める エアコンなしじゃやっていけない 僕は現代人

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  • 第41詩 苦悩

    ひとり 悩んでいた 周りの皆が心配して あれこれと声をかけてくるけど ひとり 悩ませてくれ あの娘を憶う 幸せな苦悩なんだから

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  • 第40詩 カモメ

    カモメは ウミネコと 会話ができるのだろうか イルカは クジラと 会話ができるのだろうか 人間同士でも 同じ言語なのに 会話にならない 年の差恋愛 僕はきみとつきあっているのに 流行りの言葉に乗れなくて 曖昧に頷くことしかできない 若者で溢れる盛夏の海を目の前に

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  • 第39詩 オアシス

    砂漠を彷徨って やっと見つけたオアシスのように 私はあなたに出会った ボロボロだった私を助けてくれた だけどオアシスは 旅人みんなのもの 他の流浪の民と 他の女の子とつきあうようになった彼 オアシスは陽炎だった 私は次のオアシスを追い求めては 次々と陽炎になってく 私はただ 追い求める 自分で水分... 続きをみる

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  • 第38詩 なめくじ

    あたらしい彼氏と来たここの海が 昔のあのひとと来たことがある場所で イルカのようにしなやかに泳いでいた あのひとのことをどうしても思い出してしまう 塩をかければ縮んでいくなめくじのように 私のあのひとへの憶いも 海水に浸かってなくなればいいのに

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  • 第37詩 バック

    合宿の荷物は あれこれ詰め込みすぎて 他の子よりも大きいバックになってしまう 貸し切りバスを待つ停車場で ちいさな手提げのメンバーが ぴゅうぴゅうと口笛を吹いていて その軽快さにこころ奪われる 過去のことばかり引きずる私は 口笛じゃなくて あのひとの名前がつい出てしまう 乾いた唇では口笛が吹けない... 続きをみる

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  • 第36詩 夢みる少女

    学校の机に 油性ペンで好きなあの子の名前を書く ずっと好きなひとが傍にいる感じがして 退屈な女子高ライフに色がつく 机は油性でも消しゴムで消せるのが解っている そして私は あたらしく好きになった子の名前を書く 移り気な今だけの片恋 女子高生なんてそんなもんだよと 自分でも知っている 好きな子と云っ... 続きをみる

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  • 第35詩 影

    あなたとふたりの帰り道 私は密かに片思いをしている 歩くふたりの間に距離があるけれど 照らす西日が ふたりの影をくっつけている いつか現実に こういうふうに 寄り添えたなら 沈みゆく太陽の粋なはからい ふたつの影が嬉しくて 私は何度も振り返る

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  • 第34詩 上り坂

    自転車で坂道を上る さらに追い風が吹いてくる なにくそ と 立ち漕ぎをして ペダルにぎゅっと 力を入れる 倒れるもんか 倒れるもんか 自転車の後ろには君 ふたり乗りで ここで男を見せないと 君が 自転車から  ふたりの関係から 降りてしまいそうで この恋を離してなるものか そう遮二無二なってた矢先... 続きをみる

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  • 第33詩 世界の終わり

    他の全人類には 抱かないのに 世の中でただひとつ あなたにだけ こころ揺さぶられる 恋って不思議だね 他の人じゃダメなの あなたじゃなきゃダメなの あなたがいないと 世界が終わるの

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  • 第32詩 無題

    適度な莫迦に なりたいなぁ

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  • 第31詩 勉強不足

    あなたは日本人なのに まるで外国語で会話しているようだ もっとテキストを進めていかないと もっとあなたという本を読み込まないと あなたのことを 知ることはできない 女っていう生き物は きちんと勉強していかないと 理解することができないね ちらり 他の子を見遣っただけで あなたは怒った まだまだ勉強... 続きをみる

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  • 第30詩 穴

    地面だってそうでしょう 穴を掘り続ければ 熱くて活力のある マントルに突き当たる 私の穴のなかに 君が落ちてきて 見えるは 明るい未来

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  • 第29詩 グアバジュース

    日本海を見たことがないの そういう私に 君は故郷の海まで連れてってくれた 当時の建設省の立て札が 砂浜に倒れていて それを地面に突き刺して 日本海上陸だ って まるで月面着陸を果たしたように ただ単に嬉しくて 今は大人になって オホーツク海や東シナ海まで行けるようになったけれど 荒々しい日本海が ... 続きをみる

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  • 第28詩 埃

    君の独り暮らしのアパート 布団を干したことがないっていうから ふたりで ベランダに出して 叩いたら たくさんの埃が 雪のように舞った 汚いはずの埃なのに とても綺麗にはらはらと落ちていった 今 本当の雪が降っているけど それよりもずっと綺麗だった 真夏の埃 私は今 ひとり雪 別れてしまった君のアパ... 続きをみる

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  • 第27詩 西日

    いもうとが欲しい という娘 お父さんがなくなったから お母さんの中のタマゴは孵ることはないんだよ と 説明しても 娘は解らない そんな娘にお人形を与えた やがて始めた 姉妹ごっこ あのひとが 天の上から そんな娘を見守るように あたたかな西日が射してきた 母娘 ふたり暮らしのアパートの窓

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  • 第26詩 本音

    怒った時 目をぎゅっと瞑る君 言いたいことを ぐっと飲み込む君 私は本音で話して欲しいのに 君は 全部自己完結 こんな時ぐらい怒ってよ なんでアイツと寝たんだよと 本気になってよ 目をそっと開いた君は 何も言わず 私をぎゅっと抱きしめた 私を失いたくないというニュアンスは伝わってくるけど 怒った時... 続きをみる

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  • 第25詩 ふたつのケータイ

    ベッド脇のテーブルに ふたつ並んだケータイ 眠っている時に 着信音が鳴って 私が寝惚けて あなたのものに出てしまったものだから ふたりの秘密のおつきあい みんなにバレてしまった それからというもの ふたり 一緒にいると  周りから 冷ややかな目で見られ だけど 悪い気はしない 彼女がいるのに 私と... 続きをみる

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  • 第24詩 哲学書

    寝つきの悪い私に あなたはいつも本を朗読してくれる あなたの読む本は 難しいものしかなくて 哲学書なんかを読み聞かせてくれる 内容をさっぱり理解できない私は おかげですぐ眠くなってしまうんだけど 興味深そうに本を開いている あなたの顔が知的素敵で どうしてもずっと見ていたくて 結局私は目を見張った... 続きをみる

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  • 第23詩 にんにく

    風邪をひいた時 あなたがつくってくれるお味噌汁は にんにくが入っていて なんともまあ 不思議な味なんだけど 私の体を温めてくれる 味覚があるのは 元気になってきた証拠 不思議な味噌汁を 今日も啜って 早く私が回復して 美味しい味噌汁を作ってあげねば と 辛くてしょっぱくて だけど優しい口の中 噛み... 続きをみる

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  • 第22詩 写真

    部屋の掃除をしていたら 古い写真が出てきた 自分とあのひとが映っている いつかの将来 一緒になるのだから と 焼き増しをせずに 残った1枚の写真 それでもいつしか あなたは離れ あなたは私の写真など 1枚も持っていないのでしょうね コスモス畑でふたり 並ぶ写真 自分もあのひとも笑っているけれど そ... 続きをみる

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  • 第21詩 黒髪

    君とボクの 同じ黒髪でも 微妙に色が違う 床に落ちている 短髪のボクのと 君の長い髪 床の上で 絡み合って 抱き合っている 汚くなんかない ふたりを繋ぐチェーン だからボクは 次に君が部屋に来る日まで 掃除機をかけられないんだ

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  • 第20詩 寝不足

    夜中に何度も目を覚ます度 隣にあなたがいることが とても幸せ たとえ あなたのイビキで 起こされても それは 幸せな寝不足

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  • 第19詩 カラフル

    食べた物は 汚いものに変わってしまうから せめて体に入れる前のものは 綺麗な色どりで作る ようにしている

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  • 第18詩 一重

    その瞳で見つめられるだけで あなたの一重の目は涼しげなのに 私の体はかっと熱くなる

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  • 第16詩 ペットボトル

    暑い暑い夏休み 学校の自習室で 君がボクの前に座る 部屋にはクーラーが効いていて 机の上に置いてあるジュースは きんきんに冷やしてきたはずなのに ペットボトルは次第に表面に汗をかいていく まるでそれが 君に対するボクの想いのようで 黙って素知らぬ振りをしているけど じわじわと水滴は滲んでく ああ ... 続きをみる

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  • 第15詩 真夏のスポットライト

    白いワンピースから すらりと伸びる 白い手足 ふっくらと膨らんでいる胸 サンダルがいつもより君の背を伸ばしている 時折吹く南風に 広いつばの麦わら帽子が飛ばないように あたまにちいさな手を乗せている 真夏の太陽は スポットライトのように 君を浮き立たせ 僕は浮足立つような思いで 君に見惚れる 今日... 続きをみる

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  • 第14詩 涙のサイン

    ストレスで 身体を掻き毟ってしまう 傷から汁が垂れてくる 自分を虐めつけないで 身体からの 涙のサイン

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  • 第13詩 涙の味

    隣で君が寝息をたてている 僕は安堵感で眠りに落ちる だけど 目が覚めるとベッドにひとり どおりで狭くなかったはずだ いつも君がいた時のように  縮こまってなかったから 身体も痛くない 僕は夢を見ていたんだ 幸せな記憶が涙となって流れた ケンカばかりだったけど あの頃は幸せだったんだね 口のなかに ... 続きをみる

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  • 第12詩 地図

    神さまからもらった地図は 途中までしか描かれていなくて 不器用で製図もできないボクは うまくこの先を 紡げるのだろうか 生きるのが下手で すぐにブレるボク そんな折 突然ボクは 恋に落ちた 手許の地図に 世界が広がった こんなにも景色は美しい もう地図はびりびりに破って 風に飛ばしてしまおう 地図... 続きをみる

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  • 第11詩 嘘

    何でも正直に話してしまう 薬があれば ひとは皆 傷ついてばかりだろうな この世は優しい嘘で包まれている

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  • 第10詩 ジャングル

    森のなかへ進み入れば 原色の鳥や虫や 綺麗なたくさんのものと出会うことができるのに ヘビやワニやゴリラが出てくることを 恐れてしまって 学校へ向かう地下鉄 ドアが開いても 足がすくんで踏み出せない

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  • 第9詩 ファンタジー

    たくさんの仲間を引き連れて 強い敵をばんばん倒して ヒーローになれる いつも教室の片隅の僕でも 英雄になれる気がする 追いやられた窓辺の席から なんでもない景色に 虹がかかるだけで まるで ファンタジーの世界に様変わり

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  • 第8詩 存在

    上空から見たら こんな自分は ありんこどころか 豆粒どころか いてもいなくても解らない存在だから 飛行機のなか フリードリンク アルコールをしこたま飲んで 暴れて CAさんを困らせてやろうか 駆けつけた警備員さんくらいは きっと自分と対峙してくれる

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  • 第7詩 ラジオ

    ラジオのノイズなら スイッチを切ってしまえば いやな音はなくなるのに きみは可愛くないとか 性格悪いとか 他のあの子が好きなんだとか この世を生きていくのには ノイズが多くて 人生をドロップアウトするという 自分からラジオのスイッチを切ってしまうことは できないから せめてチューニングをうまく合わ... 続きをみる

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  • 第6詩 ボールカウント

    君はよっぽど運動神経がいいのか それとも勘がいいのか 私が投げようとする スキの言葉を 君はひょいひょいと 身体を左右に振って かわす 剛速球で言葉を投げて ミットに入っても きっとボールカウントだ

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  • 第5詩 ペン

    インクが抜けて 書けなくなったペン こんなにも手に馴染んでいるのに 言葉のひとつも書けない かすれた文字で あいしてる とペン先を動かした 君への想いが消えゆくようで 不意に怖くなった 明日 あたらしいペンを買いに行こう じゅわっと溢れるインクで 溢れる想いを文字にしよう あいしてる と 今度は消... 続きをみる

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  • 第4詩 物語 

    大学の広いキャンパスの中で 中学で同級だったあなたを 偶然見つけて その名を呼ぼうとしたのに どうにも口に出せない あの頃 何回もその名を呼んでいたのに 同じように呼び捨てで名前を呼ばれていたのに あんた 誰 私のことなど忘れてしまっていて そう言われるかと思ったら 怖くなってしまった あの頃の方... 続きをみる

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  • 第3詩 モグラ

    暗い部屋のなか さんさんと太陽が 窓から降り注ぐのに 家にひきこもり 自分は布団をあたまから被ったまま 本当はひとと繋がりたい だけど ひとに傷つけられたくなくて 自分は今日も 太陽に恋い焦がれるモグラ

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  • 第2詩 人魚姫

    仕事ばかりで帰りの遅い旦那に内緒で 毎晩 お酒をしこたま飲む お酒を口に含む度に 込み上げてくるのは 高揚感ではなく虚無感 いつかお酒のせいで 病気になったら 旦那は私に目を向けてくれるかな 今日もコップの中で湧き立つビールの気泡は 人魚姫の想いのように あぶくとなって消えてゆく

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  • 第1詩 カサブタ

    転んでしまって 膝に大きな傷ができた やがてそれは カサブタとなって ぽろぽろと 皮が剥がれ落ちた あたらしい脚 あたらしい私になって あなたの許へ 駆けてゆく もう昔の私じゃないよ 痛みにも耐えられるよ 歩いていく 浮気性のあなたと

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