あなたに誘われて 初めて会社の外に ふたりで出た喫茶店 あなたは 私の気を引こうと アイスコーヒーにシロップを入れてくれたり 優しく振る舞ってくれるのだけれども あなたはそういう風に女馴れしてるの知ってるし カロリーゼロのガムシロップだし 私のこころにも 体内にも あなたの気持ちもカロリーも 全然... 続きをみる
詩のブログ記事
詩(ムラゴンブログ全体)-
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タピオカミルクティを 美味しそうに啜るきみ 太いストローからタピオカが吸い込まれる 僕の魂も吸い込まれるようで その愛らしいきみの 一部になりたい と 血管を通る赤血球になって きみの体じゅうを巡りたい と
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あんなにちいさな鳥だって 空を飛べるのに 僕は
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春は散るから 夏は溶けるから 美しいんだね 冬も近くなった秋 短い夕暮れのなか ただ そこにいるだけで 君が 美しく見える さよならの手前
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ケンカが白熱した時は 空気を冷やし 愛が凍えそうな時は 部屋を暖める エアコンなしじゃやっていけない 僕は現代人
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ひとり 悩んでいた 周りの皆が心配して あれこれと声をかけてくるけど ひとり 悩ませてくれ あの娘を憶う 幸せな苦悩なんだから
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カモメは ウミネコと 会話ができるのだろうか イルカは クジラと 会話ができるのだろうか 人間同士でも 同じ言語なのに 会話にならない 年の差恋愛 僕はきみとつきあっているのに 流行りの言葉に乗れなくて 曖昧に頷くことしかできない 若者で溢れる盛夏の海を目の前に
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あたらしい彼氏と来たここの海が 昔のあのひとと来たことがある場所で イルカのようにしなやかに泳いでいた あのひとのことをどうしても思い出してしまう 塩をかければ縮んでいくなめくじのように 私のあのひとへの憶いも 海水に浸かってなくなればいいのに
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学校の机に 油性ペンで好きなあの子の名前を書く ずっと好きなひとが傍にいる感じがして 退屈な女子高ライフに色がつく 机は油性でも消しゴムで消せるのが解っている そして私は あたらしく好きになった子の名前を書く 移り気な今だけの片恋 女子高生なんてそんなもんだよと 自分でも知っている 好きな子と云っ... 続きをみる
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あなたとふたりの帰り道 私は密かに片思いをしている 歩くふたりの間に距離があるけれど 照らす西日が ふたりの影をくっつけている いつか現実に こういうふうに 寄り添えたなら 沈みゆく太陽の粋なはからい ふたつの影が嬉しくて 私は何度も振り返る
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他の全人類には 抱かないのに 世の中でただひとつ あなたにだけ こころ揺さぶられる 恋って不思議だね 他の人じゃダメなの あなたじゃなきゃダメなの あなたがいないと 世界が終わるの
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適度な莫迦に なりたいなぁ
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地面だってそうでしょう 穴を掘り続ければ 熱くて活力のある マントルに突き当たる 私の穴のなかに 君が落ちてきて 見えるは 明るい未来
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日本海を見たことがないの そういう私に 君は故郷の海まで連れてってくれた 当時の建設省の立て札が 砂浜に倒れていて それを地面に突き刺して 日本海上陸だ って まるで月面着陸を果たしたように ただ単に嬉しくて 今は大人になって オホーツク海や東シナ海まで行けるようになったけれど 荒々しい日本海が ... 続きをみる
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いもうとが欲しい という娘 お父さんがなくなったから お母さんの中のタマゴは孵ることはないんだよ と 説明しても 娘は解らない そんな娘にお人形を与えた やがて始めた 姉妹ごっこ あのひとが 天の上から そんな娘を見守るように あたたかな西日が射してきた 母娘 ふたり暮らしのアパートの窓
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ベッド脇のテーブルに ふたつ並んだケータイ 眠っている時に 着信音が鳴って 私が寝惚けて あなたのものに出てしまったものだから ふたりの秘密のおつきあい みんなにバレてしまった それからというもの ふたり 一緒にいると 周りから 冷ややかな目で見られ だけど 悪い気はしない 彼女がいるのに 私と... 続きをみる
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君とボクの 同じ黒髪でも 微妙に色が違う 床に落ちている 短髪のボクのと 君の長い髪 床の上で 絡み合って 抱き合っている 汚くなんかない ふたりを繋ぐチェーン だからボクは 次に君が部屋に来る日まで 掃除機をかけられないんだ
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夜中に何度も目を覚ます度 隣にあなたがいることが とても幸せ たとえ あなたのイビキで 起こされても それは 幸せな寝不足
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食べた物は 汚いものに変わってしまうから せめて体に入れる前のものは 綺麗な色どりで作る ようにしている
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その瞳で見つめられるだけで あなたの一重の目は涼しげなのに 私の体はかっと熱くなる
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暑い暑い夏休み 学校の自習室で 君がボクの前に座る 部屋にはクーラーが効いていて 机の上に置いてあるジュースは きんきんに冷やしてきたはずなのに ペットボトルは次第に表面に汗をかいていく まるでそれが 君に対するボクの想いのようで 黙って素知らぬ振りをしているけど じわじわと水滴は滲んでく ああ ... 続きをみる
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白いワンピースから すらりと伸びる 白い手足 ふっくらと膨らんでいる胸 サンダルがいつもより君の背を伸ばしている 時折吹く南風に 広いつばの麦わら帽子が飛ばないように あたまにちいさな手を乗せている 真夏の太陽は スポットライトのように 君を浮き立たせ 僕は浮足立つような思いで 君に見惚れる 今日... 続きをみる
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ストレスで 身体を掻き毟ってしまう 傷から汁が垂れてくる 自分を虐めつけないで 身体からの 涙のサイン
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何でも正直に話してしまう 薬があれば ひとは皆 傷ついてばかりだろうな この世は優しい嘘で包まれている
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森のなかへ進み入れば 原色の鳥や虫や 綺麗なたくさんのものと出会うことができるのに ヘビやワニやゴリラが出てくることを 恐れてしまって 学校へ向かう地下鉄 ドアが開いても 足がすくんで踏み出せない
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たくさんの仲間を引き連れて 強い敵をばんばん倒して ヒーローになれる いつも教室の片隅の僕でも 英雄になれる気がする 追いやられた窓辺の席から なんでもない景色に 虹がかかるだけで まるで ファンタジーの世界に様変わり
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上空から見たら こんな自分は ありんこどころか 豆粒どころか いてもいなくても解らない存在だから 飛行機のなか フリードリンク アルコールをしこたま飲んで 暴れて CAさんを困らせてやろうか 駆けつけた警備員さんくらいは きっと自分と対峙してくれる
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君はよっぽど運動神経がいいのか それとも勘がいいのか 私が投げようとする スキの言葉を 君はひょいひょいと 身体を左右に振って かわす 剛速球で言葉を投げて ミットに入っても きっとボールカウントだ
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暗い部屋のなか さんさんと太陽が 窓から降り注ぐのに 家にひきこもり 自分は布団をあたまから被ったまま 本当はひとと繋がりたい だけど ひとに傷つけられたくなくて 自分は今日も 太陽に恋い焦がれるモグラ
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仕事ばかりで帰りの遅い旦那に内緒で 毎晩 お酒をしこたま飲む お酒を口に含む度に 込み上げてくるのは 高揚感ではなく虚無感 いつかお酒のせいで 病気になったら 旦那は私に目を向けてくれるかな 今日もコップの中で湧き立つビールの気泡は 人魚姫の想いのように あぶくとなって消えてゆく
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転んでしまって 膝に大きな傷ができた やがてそれは カサブタとなって ぽろぽろと 皮が剥がれ落ちた あたらしい脚 あたらしい私になって あなたの許へ 駆けてゆく もう昔の私じゃないよ 痛みにも耐えられるよ 歩いていく 浮気性のあなたと